2010年10月

今年のウルトラ・トレイル・デュ・モンブランは、ご存知の方も多いと思いますが、悪天候のため、166キロのコース上を30キロまで進んだところ(コンタミン)で、中止となってしまいました。

フランスの夏は寒かったようです。といっても8月末はシャモニでは記録的な暑さの日もあったようで暑かったり、さむかったり様々だったようですが。(我々が到着する数日前に35度?ぐらいの日もあったようです。)

そんな不安定な天候はレース前後も変わりませんでした。レース当日は、強い雨が朝から降っていました。雨はスタート前までに止みました。ただ、山は分厚い雲に覆われていました。

今年の作戦は、スタートでいい場所を陣取り、上位陣の位置を確認しながら、いい流れに乗ること。

写真を見た方は分かるかもしれませんが、ほぼ最前列に並ぶことができました。友人の山本くんと話しながらスタートを迎えました。(スタート直前、運営スタッフが、前年のリザルトを示すゼッケン番号を見ながら抜き打ちで荷物チェックを行っていました。)

このレースはスタート前に、音楽やMJがとことんランナーの士気を盛り上げちゃいます。ですから乗せられるとアドレナリン出まくり。収集がつかなくなってしまいます(笑)手足が興奮で少し震えるような、武者震いといやつですかね。

とにかく、スタート前までが長い。フランス語なので何を言っているか分からないこともありますが、いつスタートするのか、よくわかりません。そしていきなりカウントダウン。

スタートは自然と体が動き、それこそ自然と前に前に進んでいました。とても調子がよかったのでしょう。日本人ではトップの位置につけていました。(道端の応援の方にはジャポネが来た、ジャポネだと言われていました。)

気持ちよく、楽に進んでいました。そして、さあ、これからアルプスだ、本当のモンブランが始まる・・・

気を引き締めてコンタミンに到着。

エイドのテントを通り過ぎ、サポート隊を見つけました。そこでおかしなことを言われました。

”この先にいけない!?”

誰に聞いたのかいまだに思い出せません。でも、数分前、コンタミンに到着し、エイドのテントを通過するときにスタッフの一人が、

”You can’t go”

そのときは気にも留めませんでしたが、こういっていたことをかすかに思い出しました。

でもトレイルランナーは、惑わされません。

”そんなことがあるはずがない、とにかく準備をして行こう”

サポートスタッフの方からショッツエナジージェルを受け取り、それを3ショッツほど食べながら、エレクトロライトショッツ入りの水をプラティパスのビッグジップに詰め、消化吸収のよいべスパプロを摂りながら、軽量のぺスパハイパーを詰め、防寒対策としてバラグラマを頭に着け、来期の超軽量70グラム(?)のジャケットを羽織り・・・

行動食などをすべてパックのポケットに詰めて動きました先へ。

エイドステーションを出ようとしたところで、一人のスタッフが両手を広げて

”通せんぼ”

先に進めません。

”仕方がない、でもすぐに行けるだろう、今できることは何か。体を冷やさないことだ”

とゴアなどの防寒着を着れるだけ着ることにしました。すると鏑木さん、そしてすぐ後に横山さんと山本くんが来ました。

”これではせっかくの差がどんどん詰まってしまう、一体どうなるんだろ?”

そう思っていると・・・

ザ・ノース・フェイスの三浦総監督が

”中止らしい”

”えっ、そんな、ありえない、絶対ありえない”

でも、フランス人のセバスチャン選手(昨年総合2位)がどうやらそう言っているようです。ここはフランス。フランス人の彼が聞き間違えるはずがありません。彼は大会関係者に聞いたのでしょう。鏑木さんと話していました。それを聞いた鏑木さんは泣き崩れていました。

トレイルランナーは、

”(この一年)トレーニングをしたものが消えるわけではない”

と思っていました。ただ、状況が飲み込めず、感情が特にわきあがってこなかったことを今でも鮮明に覚えています。ただただ、風邪を引かないようにすべての防寒着を手早く着込みました。

そんな騒動。

どれぐらいそこにいたでしょうか。1時間ぐらいでしょうか。サポート隊と共に宿に戻ると、

カメラマン部隊も戻ってきていました。

”終わっちゃいましたね・・・”

カメラマン部隊もシャモニに来てからというもの、寝不足を重ねながら車でロケハンをし、必死で準備をしていました。テレビ部隊もマウンテンバイクで選手を追うため山の上にバイクを担ぎ上げたり、撮影専用のヘルメットを特注で作成したり・・・

それぞれがそれぞれの分野で必死に準備を重ねてきただけに・・・

このあっけない幕切れ。

山本くんとは

”せっかくここまで来たのだから明日どこか走りに行かない?綺麗なところへ。”

と話していました。

みんなでは冗談交じりで(今思えば内坂さんは結構本気だった???)

”明日みんなで再スタートで日本人だけでレースすればいい”

なんてコーヒーを飲みながら話していました。ただただ、気が抜けた感じで・・・

午前3時ぐらいまで、みんなでうだうだしていたでしょうか。その後トレイルランナーはゆっくりとバスタブにつかり、恐らく寝たのは午前4時過ぎ。

熟睡でした。

そして午前8時ごろだったでしょうか、かなりぐっすり寝ていると、妻kanaが、

”これから再レースだって”

”???????????????????????????????????????????????????????????”

昨日に引き続き頭が混乱。

”カメラマンのSHOさんが言ってた”

トレイルランナーは正直、

”あ~SHOくんか、冗談でしょ”

笑えない冗談でした。でもkanaは本当だと言い張ります。階段を降り、リビングへ行くと、どうやら本当のようです。三浦さんが

”まっちゃんどうする?”

と訊ねてきました。横山さんや鏑木さんは出ないそうです。

間瀬さんは笑顔で、

”私、走る!”

と急いで準備を始めていました。トレイルランナーは

”・・・”

”ヤマケンはどうするのかな?渡辺さんは絶対出るだろうし・・・”

”ここまで来てあの綺麗な景色を走らないのはもったいないよな~”(その日は晴れて景色が見れそうでした)

”来年のコースチェックしたいし。1年走らないとコース忘れちゃいそうだしな~”

そんなことをうだうだ考えていると、三浦さんが、

”ヤマケン出るってよ”

”んじゃ楽しそうだし出よっかな”

なんて感じでした。正直なところ。でも出ると決めたのはトレイルランナー自身。出るからには、最善の準備を始めます。ニューハレの芥田さんが前日同様、テーピングを貼ってくれました。

後で聞いたことですが、山本くんも最初は絶対出ないと思ったそうです。でも渡辺さんから電話がかかってきて話をして、電話を切った瞬間に、

”出ようかな”

という風に気持ちが変わったと言います。

この日を体験した選手は皆、それほど状況に大差はなかったと思います。混乱の中、スタートを迎えたことでしょう。もっとも混乱していたのは恐らく主催者側でしょうが。

ところで実は時間がありません。スタートは午前10時。このときすでに8時半はまわっていたはず。スタート場所はイタリアのクールマイヨール。フランス・シャモニからではないのです。食べるものを手に持ち、ショッツエナジージェル、エレクトロライトショッツ入りの水をプラティパスに詰め、べスパ、プリンストンテックのヘッドライト、ゴアジャケットなどなど装備品をザ・ノース・フェイスがモンブランに間に合わせた来期のマーティンウィングに詰め込み、とにかく出発。

何とか時間前に現地着。先着1500名までが走れるという話でしたがどうやらそれ以上集まっていたように思います。

山本くんがいました。笑顔を交わします。

内坂さんに、

”課題を持って走りなさい。なぜ走る?”

と聞かれ、

”来年のコースチェックのために走ります”

そう答えたと思います、確か。

再レースでしたが、そこはモンブラン。山本くんと

”世界一の草レースだね”

と笑っていました。が、その盛り上げ方は前日と遜色ありません。さすがラテン。ガンガンあおってきます。そしてなんだかその気になってきてしまうから不思議。

前日同様スタートまでやたら長く、そのうちカウントダウン。そしてスタート!

2日連続のレースは昨年のOSJ志賀での3日連続以来、約1年ぶり。そう思えば気が楽でした。

ただ、スタート直後から体は重く感じました。でも、昨年は、吐き気で何も飲めず、食べれず、ほぼ歩きだったコースを、

”走れる”

それだけで喜びを感じました。

最初は前日と同じ作戦で、

”いい位置でレースの流れに乗る”

ことを意識していました。ただ、体は重かったので少しですが、無理をして前に出ていたと、今ではそう思います。この少しの無理が積もり積もって後半に響きました。

最初は一桁代の位置につけていたようです。(トレイルランナー自身は全く分かりませんでした。)セバスチャンがすぐ前に見えました。

アールニューバに到着。去年、サポート隊が誰もいなくて、行こうか、辞めようか迷った地。気持ち悪さで吐きながら長いこと横になっていた、ある意味、一番の思い出の地に一年ぶりに帰ってきました。結局よくならず医療スタッフに吐き気止めをもらい、ベッドで横になったことを今でも鮮明に覚えています。

今年は軽快に通過しました。

本当のモンブランでの核心部のコンタミンからクールマイヨールまでの間を悪天候でスキップしたにもかかわらず、この登りは思うように体が動きません。グランドコルフェレ。

最高地点に向かう登りで山本くんにかわされました。

下りは、太ももに筋肉痛のようなハリ。足が重く、スピードが上がりません。とにかくマイペースで進みます。

シャンペへ。山本くんとは15分差ぐらいだったようです。

周りはかなり盛り上がっています。まだ射程範囲だぞみたいな声もあったように思います。

でもトレイルランナー自身は徐々に気持ち悪くなってきていました。

昨年と同じ症状。

今年は、昨年の反省を生かすために多くの対策をしてきました。特に直前の食事には気を配り、レース中の補給方法も改善、対策は万全のはずだったのに、なぜ???

これが来年に向けての課題です。

ただ、これもそれもこの日走ったから明らかになったこと。もし、本戦だけで今日をパスしていたら・・・

次の一年は全く違ったものになったでしょう。少し満足して、いい気になっていたかもしれません。でも山の神様は、またトレイルランナーに課題を与えて下さいました。明確な課題を。

走ってよかった、心からそう思っています。

来年は、もっと、楽しみたいですね。もったいないですから。日本で、見慣れた景色の中でも、毎日心から楽しんで走れるようになれば、世界一のレースで、世界一のクレイジーな仲間たちと、世界一の景色を見ながら、一年でもっとも長く幸せな一日を過ごせることでしょう。

話はレースに戻って、気持ち悪くなってからというもの、少しずつ順位を落としていきました。なかなか踏ん張りがきかないとでも言えばよいのか。

最後の峠では遂に完全に嘔吐。

”ビシャーーー、ジャーーーー”

蛇口を開けた水道のように胃から水分が飛び出してきました。

大失速・・・

それでも昨年よりは走れました。何度か立ち止まりながら、フレジェールに。

ここからはひたすら下りです。でもこの下りが長く、硬く、痛く、寒く、冷たい・・・

何度も、何度も立ち止まりました。

ライトのせいなのか、遠近感がつかめず、足が置けません・・・(今思えば、疲労で判断力が鈍っていたからなのかもしれません。プリンストンテックは悪くありません(笑))

応援してくれたみなさま、サポート隊のみなさまの期待に応えきれない・・・

”情けないな~”

”また遅くなっちゃった・・・”

なんて思いながら、でも体はこれ以上動きません。町の明かりは徐々に近づいてきて、見覚えのある砂利道になりました。そしてはっきりと記憶がある最後の直線。

久しぶりの舗装道。戻ってきました。シャモニへ。

去年ほどの感情も感動もありません。ただ、

”あ~また待たせちゃったな~”

そんな思い。内坂さんと一緒に待っていてくれた妻kanaを見てそう思いました。

遅くなってしまい少し恥ずかしかったですが、でもゴールはやはり嬉しかった。これが正直な感想です。

そして

”もっと楽しまなきゃ損”

それが今一番強く思うこと。

そしてこれが次のステージの扉を開けるための鍵だと思っています。

応援いただいた皆さま、本当にありがとうございました。来年は誰よりも楽しみますので、また、よろしくお願いいたします(笑)

松永紘明

冷たい雨になってきました。

もう冬間近。

昨日、トレイルランナーが良く通っている粟ヶ岳、守門岳が白くなっていました。ついにきましたね、この季節が。というか先週とは一転ですね。

この気温変化か、kanaの弟が風邪を運んできたのか、sarahの風邪か・・・

トレイルランナーも風邪引きました。休養します。

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It’s cold rainy day.

Soon winter will come.

Yesteday, when I was running, I granced mountains covered by snow. Temperature dropped off suddenly.

Because of this, or Kana’s brother’s catching a cold or Sarah’s catching a cold, I get a cold… I’ll take a rest for a while.

Keep warm and take care for all

たった今、数分前に次号ターザンが届きました。

568号。

いつ発売なんだろう???

今週末だと思います。

トレイルランナーが奮闘したモンブランの記事が86ページに掲載されています。

興味のある方はご覧下さい。

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A few minutes ago, update Tarzan was arrived at home by post.

NO.568.

I don’t know when it will be sold. most probably in a few days, in this week.

The report about UTMB will be on it at P86.

If you are interested in, check it out!

最近は自転車でよく通っています、

”粟ヶ岳”

”守門岳” 

粟ヶ岳のポイント
・自宅から自転車で1時間20分~30分
・標高差約1100M
・登山道が比較的短く一気に標高を上げる
・登っている途中で眺望が開ける箇所が多い

守門岳のポイント
・自宅から自転車で1時間15分
・人がよく登る登山道は標高差が1000M以下
・自宅から一番近い登山口は標高差は1000M以上だが藪が多い
・人がよく登る登山口までロードランの時間が1時間ほど(刈谷田ダムからは坂が急な箇所が多いので自転車で行くより走ったほうがいいが走ると1時間・・・)
・登山道はどこも粟ヶ岳に比べ長くゆるい

ということから、結論としては、粟ヶ岳に行くことが多いです。

ところで今週末、日曜日、新潟市秋葉丘陵と五頭山で講習会イベント、トレイルランナーズフェスタを開催します。

午前は初級者向け、午後は中級者以上向けです。

以下詳細です。

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トレイルランナーズフェスタ with ICI

午前中は初級者向けトレイルランナーズミーティング。午後は中級者向けのミーティングです。

『午前のみ』、『午後のみ』、そして『マルマル一日』の中から、あなたに合った参加スタイルをお選びください。

対象 トレイルランニングをはじめたいと思っている方、山やランニングに興味がある方、テクニックに磨きをかけたい方

期日
10/31(日) 現地集合 初級8:00 中級者13:00

エントリー料
各3600円(行動食・保険含む)(午前・午後とも参加の方は6500円)

受付場所・会場
初級 新潟市・秋葉区・石油の里 観光物産館 駐車場
中級 どんぐりの森キャンプ場駐車場

ご用意いただくもの
ディパック、水,1リットル程度(中級はハイドレーション必須),グローブ(転倒時に手を保護できるもの)雨具、保険証

服装
動きやすいウェア、運動靴 (共に走りやすいもの) ジャージやスニーカーでも可(初心者)、(中級者は専用装備が望ましい)

申込方法
店頭にて(TELにて仮予約も可)

締切
10/28(日)

申込・お問い合せ
ICI 石井スポーツ 新潟店 担当:山口・山里
新潟市中央区堀之内南1-16-52
025-241-5134/Fax025-241-5138
http://www.ici-sports.com
niigata@ici-sports.com

※参加の際は参加クラスを教えて下さい。また、できるだけ締め切り前に店頭にて、最終申し込みをしてください。

10月最後の週末だった昨日、そして、もしかして2000メートル以上の高い山では雪が降る前の最後の温かい日(?)

新潟市、秋葉区にてトレイルランナーズカップ最終戦を開催してきました。

3月末、雪の降る日、この場所で始まった今年のシリーズ。4月三条、5月長岡、9月上越と新潟県内を転戦。

そして、遂に再び新潟市に戻ってきました。

ご参加いただいた皆さま、

応援に来ていただいた皆さま、

ご家族の応援でお越しいただいた皆さま、

都合で参加できなかった皆さま、

本当にありがとうございました。

そして、賞品参加賞等を協賛いただいた各社の皆さまはもとより、当日イベントのお手伝いを頂いた皆さま、

本当にありがとうございました。

皆さまの支えで運営しているこの大会。何とか今シーズンのすべての日程を無事終えることができました。ありがとうございました。

昨年からお付き合いいただいている方々はお気づきかもしれませんが、今年はスタートゴールゲートの設置やゴール後バナナなどのフルーツや手作りパン、手作りお菓子をご用意していました。

その甲斐あってか、今年の5戦延べ参加者数は270名ほど。お子さまのご参加、ご家族連れ、お仲間同士の参加などが増えました。

その感謝の意味も含め、ザ・ノースフェイスさま、C3fitさま、スワンズさまのご協力で8キロの部(今回は約6キロ)と3キロの部男女各総合1~3位と8キロの部の50歳以上男女1~3位の表彰を行いました。加えて、ルーミートさまのご協力で参加いただいた皆さまの中から無作為に選んだ飛び賞をに8つ。参加賞にショッツエナジーバー、ニューハレテープそしてグリーマグマ。

そして、5戦すべて参加いただいた皆さまには、田村ブレス(田村義肢)さまの足型をおこして作るオーダーメイドインソールをご用意いたしました。

まだまだ改善点は多くありますが、一つづつ対応し進化していきます。

来年もトレイルランナーズカップを何卒よろしくお願いいたします。

松永紘明

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In the last weekend of October, probably last warm day before over 2000M mountains are covered by snow, yesterday, last TRC (Trail Runners Cup) was held in Niigata city.

This year is the first time we held TRC as series. It started in the end of March on cold snowing day in Niigata, same place as yesterday. In April, it’s in Sanjyo, In May, it’s in Nagaoka. In September, it’s in Jyoetsu. Then again back to Niigata for last one.

Thank you very much to every one who concerned with TRC.

We completed all of TRC schedule safely. Thank you very much.

This year, we set 3*5M start & goal gate. At gate, we served some fruits, handmade bread and snacks.

Total participants number was over 270. More families, companies and children joined our event than last year.

We still have many points that we should modify but we will do it one by one.

We are really looking forward to seeing you next year,

TRC Director Hiroaki MATSUNAGA